更新:2023年03月23日
一番先に跳ねるファーストラビットに!!
日向商工会議所 会頭 三輪 純司
会員の皆様には、日頃より当所の事業に対し、格別のご支援を頂き厚くお礼を申し上げます。
当所はお陰様をもちまして設立75周年を迎え、昨年6月に設立記念式典を執り行いました。
さて、商工会議所はあらゆる業種、業態の商工業者が与し、その起源は地域経済の発展を目的にフランスの港町マルセイユで誕生しました。これは1599年(慶長4年)のことです。
日本では、その前年、豊臣秀吉が亡くなり、徳川家康が天下人に成るべく翌年の関ヶ原の戦いに向け着々と準備を進めていた年です。日本における商工会議所の歴史は、1878年(明治11年)に東京商工会議所が設立され、初代会頭は近代の日本経済の父となった渋沢栄一でした。
さて、日向では1947年(昭和22年)6月11日に富島商工会議所として設立されています。
終戦からわずか2年、戦禍が生々しいきっと大変な毎日を送る中だったと思いますが、先人たちの復興への切り替えの早さとパワーには、頭が下がる思いです。
現在、日本商工会議所は515商工会議所、123万人の会員を有します。当所は、会員数1530社(令和5年1月現在)で、県内3番目の会員数を誇り、ここ数年会員数も微増傾向にあります。
これも、会員各位の温かいご支援ご協力のお陰であり、また、職員の頑張りが大きかったことも申し添えておきたいと思います。
ここで、私達の誇れるまち「日向」の地域資源を活かした「レアなまちづくり」を推進するため、私は3つの視点で提案します。まず1つ目は、プロ野球1軍キャンプ誘致による地域経済の活性化です。
私達が推し進めるキャンプ誘致、その受入れの必須要件となるお倉ヶ浜総合公園野球場、その改築工事がいよいよ5月の連休明けに着工されます。この事業は地元業界の皆さんの技術力により、地産地建で施工できるようにしたいものです。工事は令和6年12月の完成予定で、翌7年2月の供用開始です。さらに、その先のプロジェクト目標である一軍キャンプの実現を目指します。
2つ目は、今日の大変な人手不足です。人材確保の一つとして地元から都会に就職した若者の離職率が高い現状を踏まえると、彼らは転職あるいは移住を考えているかも知れません。
しかし、高校を卒業してからのその後が全く把握されていません。このようななか、県では関東・関西に就職したものの、Uターンを希望する地元出身者への支援制度を設けることになりました。この制度を利用して、先陣を切って取り組むべきだと思います。故郷(高校)と途切れないコミュニケーション体制を構築しなければなりません。
併せて、受入れる地元企業を選定して、長年やってきたキャリア教育の具現化にトライしたいと思ます。名付けて「ヒューっと日向Uターン大作戦」とします。
3つ目は、中心市街地の中核施設の整備です。私は4年前に見た都城市立図書館「Mallmal(l まるまる)」の伸びのびとした空間に魅入りました。こんな施設がほしい。近隣地区も含めた“みんなの居場所”となる図書館を中心とした複合施設です。日向市が街の幸福度NO.1を持続していくためには、魅力的な拠点となる施設の建設を提案したいと思います。
さて、当所の2023年のスローガンは「勇気をもってマスクとリスクを取りましょう!」と定めました。“コロナごときに生活を支配されるな”そういう気概でこのスローガンを作りました。生まれた子供の群れの中で最初に海に飛び込む勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」と言うそうです。コロナも終局を迎えつつある昨今、地域経済の再生に向けた転機となるのは、2023年です。今年は卯年。誰よりもどこよりも早く、そして高く跳ねる、さしずめ「ファーストラビット」になるべく、一緒に飛び跳ねましょう ピョ~ン!